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JA・組合員活動

蚕「錦秋鐘和」 年最後の出荷

2023.11.02

蚕「錦秋鐘和」 年最後の出荷

 JAおやま養蚕部会は10月29日、桑青果物集出荷所で、晩々秋蚕期の繭の出荷を行いました。年5回の出荷の最後で、9月下旬に生産者に配蚕された「錦秋鐘和(きんしゅうしょうわ)」を出荷しました。

 生産者4戸が袋詰めで持ち込み、約604キロの繭を選繭台に載せ、汚れ繭、穴あき繭、薄皮繭、玉繭などを手作業で取り除く「選除繭」を行い、群馬県の碓氷製糸に送りました。

 猛暑の影響で飼育環境を整えるのが難しく、部会員らは苦労しましたが、層に厚みがある品質の繭に仕上がりました。繭は、全体的に昨年よりやや小粒だが、糸が引き締まった繭です。

 JA営農経済部農畜産課の須藤日出夫担当は「部会員の長年の経験と技術で年間3.3トンの出荷となった。今後も好成績の繭出荷を目指し、桑作りの施肥や病害虫防除など管理を徹底していこう」と呼びかけました。

 五十畑茂部会長は「猛暑など気候変動の影響で苦労したが、高品質な繭出荷ができた。今後も技術を磨き、より良い繭生産へ部会員と共に頑張っていきたい」と話しました。

 同市の絹織物「本場結城紬(つむぎ)」は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産に登録されています。JAは伝統を途絶えさせぬよう、市内の小学校などの児童に毎年蚕を配り、飼育する機会を設けて養蚕の理解を深めるように努めています。