topics

トピックス

JA・組合員活動

配蚕 お世話あとは任せたよ 良質めざし 65箱手渡す

2021.05.31

配蚕 お世話あとは任せたよ 良質めざし 65箱手渡す

 JAおやまは5月21日、小山市の稚蚕飼育所で、今年初めての春蚕の配蚕作業を行いました。蚕は、種紙の中にいるふ化したばかりの蚕を5月中旬に新しい蚕座に移し、餌を与え飼育するという掃き立てしたもの。JA養蚕農家7戸に、普通蚕種「春嶺鐘月(しゅんれいしょうげつ)」1箱2万5000粒換算で約65箱分の稚蚕を配蚕しました。

 1~3齢の稚蚕は体が小さく弱いため、滅菌された環境の飼育室で稚蚕人工飼料を与えて育てます。蚕はふ化してから繭になるまで4回脱皮します。養蚕農家には、生まれてから約11日目の3齢に育った時点で蚕を配ります。

 作業は緑色の鉄製パレット台の上で行います。白衣に身を包んだ作業員が、蚕座紙の上に広げた蚕と人工飼料を、羽根ほうきを使って丁寧に中央に掃き寄せ、紙ごと包み込みました。その後、配蚕口で待つ農家へ手渡し、各農家で飼育が始まります。

 JA農畜産課の須藤日出夫さんは、①桑の葉は新鮮で柔らかめの葉を与えること②殺虫剤・農薬などに注意すること③飼育室の温度は朝夕22度以下にならないようにすること-など良質繭の生産への注意を促しました。

 五十畑茂部会長は「桑の葉の芽吹きは良かったが、霜の影響が一部あったところが見受けられた。いい葉を与え、病気にならないよう注意をし、今年も優良の繭出荷を目指そう」と呼び掛けました。

 今回の蚕は6月上旬に上蔟(じょうぞく)し、同中旬に群馬県の碓氷製糸へ出荷する予定です。同部会は春蚕から晩秋蚕まで年5回飼育。優良繭生産を目指して、研修会や繭品評会への出展などを実施しています。