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JA・組合員活動
交流織りなす拠点に 新工房が開所染色体験など提供 農福連携進める
2021.05.06
障害者の社会福祉事業を展開する小山市の社会福祉法人・パステルは4月14日、パステル本部・CSWおとめの手織り工房で地域住民向けの講習施設「蚕・繭・紬・染・織 手織り工房SAKURA」の開所式を行いました。
「手織り工房SAKURA」では、同法人「織物班」のメンバーが日々活動。小山市の自然と伝統に触れ、心で紡ぐ織物を体験できるようにと開所されました。桑の葉、桜、季節の薬草、花などを利用した「草木染」を体験できる「染色体験」や、フラミンゴ手織り機を使用して、初心者でも簡単に手織りができる「手織り体験」などがあります。
企業と連携し、蚕が繭を作る際に最初にはき出す「きびそ」を活用した商品開発にも取り組んでいます。「きびそ」を使った織物は、建築家の隈研吾氏が提唱する「揺(ゆ)らぎ」を持つとされ、同工房の壁紙にもなっています。
開所式は、パステルの石橋俊一理事長や石橋須見江常務、パステル保護者会関係者、JA養蚕事業関係者ら約20人が出席。石橋常務は「利用者と共に暮らしの豊かさの体験や生産活動の一環として織物活動を展開してきた。これからも世界遺産である結城紬(つむぎ)を受け継ぎ、新たなものを生み出していきたい。地域とのつながりを大切にし、農福の良さをよりアピールしていきたい」と話しました。
同法人は、小山市、野木町、下野市、壬生町、茨城県古河市の3市2町を対象に農福連携や、養蚕事業や桑をテーマとした6次産業化に取り組みます。
2017年には「多機能型事業所CSWおとめ」を開設。農業を通じ、自然に触れることで精神面・身体面への効果があること、さらに障害者に就労の場を拡大し、障害者の工賃アップを目指すため、農園の拡大や桑の植栽を行っています。