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JA・組合員活動

春蚕 育成丁寧に 掃き立て作業進む

2022.05.23

春蚕 育成丁寧に 掃き立て作業進む

 JAおやまは5月11日、JAおやま稚蚕飼育所で、春蚕の掃き立て作業を行いました。人工飼料飼育による掃き立ては、種紙(30センチ×1センチ)の中にいるふ化したばかりの蚕(毛蚕=けご)を新しい蚕座に移し、餌を与え飼育します。

 掃き立て作業の初日には、普通蚕種「春嶺鐘月」60枚(1枚約1万2500頭)の他、小学校のふる里学習の教材用に「おやま黄繭」と「緑繭2号」各約1200頭を掃き立てしました。 

 人工飼料飼育は10日間行い、3齢2日目の蚕(体長約3センチ)になった時点で農家に配り、人工飼料飼育から桑葉に切り替えて育てます。

 稚蚕は体が小さく弱いため、滅菌され、整備の整った環境の飼育室で人工飼料を与えます。飼育所で管理することで健康で生育のそろった蚕を農家に届けられます。

 白衣の作業員が、蚕座紙の上に広げた蚕に専用の切削板を使い、人工飼料を細かく切削しながら与えます。羽ほうきを使って丁寧に中央に掃き寄せ、防乾紙を掛けます。この日の給餌量は1枚当たり210㌘だったが、10日後には12倍の2.5キロになります。

 春蚕I期目の蚕は、養蚕農家へ5月21日に配る予定です。今回の蚕は、6月に上蔟(じょうぞく)を迎え、6月中旬には、群馬県の碓氷製糸へ約1.6トンを出荷する予定です。

 JAおやまは、春蚕、初秋蚕、晩秋蚕の3期に分け、年間を通して5回の飼育を行い、年間で6トンの繭生産量を目標としています。