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JA・組合員活動

真っ白な春繭出荷 生糸量歩合高く

2023.06.23

真っ白な春繭出荷 生糸量歩合高く

 JAおやま養蚕部会は6月16日、小山市の桑集出荷所で春蚕繭の「春嶺鐘月(しゅんれいしょうげつ)」を631キロ出荷しました。生産者3戸が持ち込んだ繭を選繭台に載せ、汚れや穴開き、薄皮の繭などを手作業ではじく「選除繭」を作業しました。
 同所では、6月13日に雌蚕でふ化した黄緑の繭の「おりひめ」を508キロを生産者3戸が出荷。「春嶺鐘月」「おりひめ」合わせて約1.1トンを群馬県の碓氷製糸に送りました。送付後、繭は、煮繭、操糸作業をへて生糸になります。
 春繭は栄養価の高い桑の葉の新芽を食べるため、他の時期と比べ作柄が安定し、粒が大きくそろいます。1粒当たり平均1.8グラムと、糸が締まった繭に仕上がりました。
 五十畑茂部会長は「晩霜がなく桑の葉の伸びが良く、蚕も順調に育ち良い繭が出荷できた。多くの人に絹文化を楽しんでもらい、着物の需要が高まればうれしい」と話しました。
 JAの須藤日出夫さんは「操糸の重量割合(生糸量歩合)が高く、希少価値のある良質繭を出荷できた。高温多湿に注意し、高品質な繭の出荷に取り組んでほしい」と話します。
 栃木県の繭出荷量は、群馬県に次いで全国2位。昨年の繭生産量は、約4.25トン、県生産量の42%を占めます。1戸当たり平均で608キロ(全国平均の1.8倍)を生産します。
 JA管内では6戸が春蚕、初秋蚕、晩秋蚕の3期に分けて5回の飼育をし、年間出荷量4、5トンを目指します。