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JA・組合員活動

良質繭生産いよいよ 配蚕開始、6トン出荷めざす

2022.06.02

良質繭生産いよいよ 配蚕開始、6トン出荷めざす

 JAおやまは5月21日、小山市の稚蚕飼育所で、今年初めて春蚕の配蚕作業を行いました。5月11日に掃き立てをしたもので、養蚕農家6戸に普通蚕種「春嶺鐘月(しゅんれいしょうげつ)」の稚蚕を、1箱2万5000粒換算で約60箱分配蚕しました。

 1~3齢の稚蚕は体が小さく弱いため、滅菌された環境の飼育室で稚蚕人工飼料を与えて育てます。蚕はふ化して繭になるまで4回脱皮します。養蚕農家には、生まれてから約11日目の3齢の3日目に育った時点で蚕を配りまる。

 作業は緑色の鉄製パレット台の上で行い、白衣に身を包んだ作業員が、蚕座紙の上に広げた蚕と人工飼料を羽根ほうきで丁寧に中央に掃き寄せ、紙ごとに袋状に包み込みました。その後、配蚕口で待つ農家へ手渡し、以後は各農家で桑葉を与えて飼育します。

 JA農畜産課の須藤日出夫さんは「全国の1割を管内で生産している。春蚕から晩秋蚕の年5回全てで、ほぐれがいい繭に与えられる、解じょ率85%以上のA5ランクを取れるよう飼育に励んでほしい」と話しました。また、①新鮮で良い桑の葉を与える②殺虫剤・農薬などに注意する③飼育室の温度は朝夕22度以下にならないようにするーなど、良質繭の生産への注意を促しました。

 五十畑茂部会長は「気を付けて管理し、良いスタートを切ってほしい。高品質の繭を出荷し、年間6㌧出荷の目標に向けて頑張ろう」と呼びかけました。

 6月上旬に上蔟(じょうぞく)し、同中旬に群馬県の碓氷製糸へ出荷する予定です。同部会は春蚕から晩秋蚕まで年5回飼育。優良繭生産を目指して、研修会や繭品評会への出展などを行っています。